凸凹ADHD

 

 

何かに没頭してしまうことって無い?【もしかして、ADHD①】

 

 

「あ、これ、面白そう!」

その衝動的な「ひらめき」が、脳に、稲妻のように突き刺さる。 その瞬間、世界から、他の全てのものが消えてしまう。 周りの音が、聞こえなくなるほどの集中力。 気づけば窓の外は真っ暗になっている。

はじめまして、「凸凹ADHD」のデコさんです。 今日から、あなたの中に眠る、まだ名前のない「才能」の正体を、一緒に探すための、【もしかして、ADHD】という新しいシリーズを始めます。 これは、もしかして、こういう特徴があるとADHDかもしれませんよ?という形で、ADHD特徴とさらにはADHDの可能性を広げるような内容にしたいと思います。ADHDの人にとっては、さらに自分自身を知るためのワクワクするシリーズになればと思います。

まず、その素晴らしい「没頭する力」。 それは他の誰にも真似できない、かけがえのない「才能」です。 一つのことに、深く、深く、潜っていくことができる。 その力は、あなたを、その分野の「専門家」や「一流」へと、押し上げてくれる、強力なエンジンになるはずです。

しかし、その一方で。こんな、不思議な「不器用さ」に、悩まされてはいませんか?一度、その燃えるような「熱」が冷めてしまうと、さっきまでの情熱が、嘘のように消え去ってしまう。 そして、あなたの周りには、やりかけの「情熱の残骸」が、たくさん転がってはいないでしょうか。

周りの人は、言うかもしれません。 「飽きっぽい」「中途半端だ」と。 そして、あなた自身もそんな自分に嫌気がさしているかもしれません。もし、あなたが「最高の集中力」と「移ろいやすさ」を持っているとしたら、ADHDの特性があるのかもしれません。

ADHDの中には、脳の「時間感覚」が一般の人とは違います。 ADHDではない多くの人が、時間を「過去」「現在」「未来」という、一本の「線」として認識できるのに対し、ADHDの僕らの脳は、「今この瞬間」と「それ以外」という、たった二つの時間しか、認識できない傾向があるようです。

衝動的に心を奪われたものに、没頭している時、ADHDの僕らの脳は、100%、「今、この瞬間」に生きています。 だから、周りの音が聞こえなくなるほどの、驚異的なパフォーマンスを発揮できる。

しかし、その時、僕らの脳内では、「未来の約束」や「残りの時間」といった、「それ以外」の情報は、文字通り、存在しないものとして、扱われてしまっているのです。 そして、その「熱」が、長続きしないのは、「意志」が弱いからではなく、ADHDの僕らの脳が、「今」を、あまりにも全力で、生きすぎているだけなのかもしれません。

もし、あなたが、この話に、少しでも、心当たりがあるのなら。 あなたの、その素晴らしい「没頭力」と、不器用な「移ろいやすさ」は、ADHDという、あなたのかけがえのない「個性」の一部なのかもしれません。

今回の記事のように、新しいアイデアが沸き上がり、それをやりたいという衝動が生まれる。さらに、それに時間を忘れて没頭してしまうというのは、ADHDの可能性が高い特徴です。

あなたがそれに当てはまるのであれば、ADHDについて学ぶことは自分自信を学ぶことと同意義になるかもしれません。

ADHDを知ることで、これまでの人生の、全ての「なぜ?」に、答えが見つかるかもしれません。
なぜ、あんなに傷ついたのか。
なぜ、あんなに苦しかったのか。
そして、なぜ、こんなにも素晴らしい才能を持っているのか。

ADHD当事者の僕がそうであったように。

ADHDを学ぶことは、たくさんの気づきを得られます。それによってとても生きやすくなりました。どんな風に過ごすことで自分のパフォーマンスは向上するのか、何を避けた方が良いのか。数えきれないほどの気づきがありました。それが僕がADHDを学ぶ理由。そして、伝えたい理由です。


【もしかして、ADHD】シリーズ
①何かに没頭してしまうことって無い?
②衝動性はただの欠点なのでしょうか?
③A→B→C→Dと進められなくない?
④めっちゃポジティブだねとか言われない?
⑤決まりきったルールが我慢ならなくない?
⑥デリカシーがないって言われない?
⑦多動はただの欠点なのでしょうか?

ADHDの学びをさらに深めるための記事がこちらです。
【凸凹ADHD】シリーズ
①あなたの「弱み」は、裏返せば「武器」になる。
②「先延ばし癖」という絶望が、最強の「集中力」に変わる瞬間
③なぜ僕らは「人の痛み」に、誰より敏感なのか
④「退屈な時間」に、1秒も耐えられない理由
⑤「時間」にルーズなのは、脳が「未来」を旅しているからかもしれない
⑥「三日坊主」という絶望が、「リーダーシップ」に変わる日
⑦なぜ僕らは「グループ会話」が苦手で、「1対1」が得意なのか
⑧なぜ僕らの部屋は片付かず、頭の中は新しいことで溢れているのか
⑨なぜ僕らは、絶望の数だけ「最強」になれるのか

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