凸凹ADHD

 

 

「社会的ドーパミン」を得よう!
【ADHDとドーパミン④】

 

「いいね!」の通知が届く。
その刹那的な「興奮」が、僕の脳を満たしていく。
しかし、スマホを閉じた瞬間。
その「満足感」はどこかへ消えてしまっている。

後に残るのは、「あれ、これが欲しかったんだっけ?」という疑問。
「違う。僕が求めているのは、もっと深い繋がりだ。」

はじめまして、「凸凹ADHD」のデコさんです。
今日は、ドーパミンへの「渇き」を、本当の意味で癒やしてくれる、「社会的ドーパミン」という名の希望についてお話しします。

前回の記事で、僕らは「悪いドーパミン」の沼から、抜け出すための、
「処方箋」として「運動」を伝えました。
運動は、僕らの、ドーパミンへの「耐性」をリセットし、脳を健康な状態に作り変えてくれます。

しかし、僕らの脳を深く、そして、持続的に満たしてくれる「ご褒美」は、運動だけではありません。僕らの脳は、太古の昔から、「他者」と、深く、繋がることで、「快感」を得られるように設計されているのです。

誰かに認められること。
誰かの役に立つこと。
そして、誰かから「ありがとう」と感謝されること。

これこそが、僕らの脳が、より安全に、より豊かに、ドーパミンを放出できる、「社会的ドーパミン」というものです。

 

しかし、ここで、僕らは、また、あの「罠」に、ハマってしまいます。 僕らの、ドーパミンに飢えた脳は、手軽な「繋がり」に、飛びついてしまう。

「悪い繋がり」(手軽だが、心を蝕む社会的ドーパミン)
ネットでの他者批判や「論破」
悪口や、陰口
SNSでの「マウンティング」合戦
その場限りの刹那的な関係

「良い繋がり」(手間はかかるが、心を育てる社会的ドーパミン)
「趣味」や「好き」を共有できる仲間
一つの「目的」に向かって、一緒に協力する仲間
自分の「弱さ」を打ち明けられる親友やパートナー
自分の「好き」や「経験」を発信する

僕自身、お酒や、タバコといった、「悪いドーパミン」の中毒から、抜け出すのに本当に苦労しました。そして、その「渇き」を埋めるために、僕は、運動(ヨガ。ランニング、登山)を始めました。脳のコンディションは確かに良くなった。

しかし、僕の心をさらに満たしてくれたもの。
それは、「人との繋がり」でした。

友達を巻き込んで、自分の趣味を広げることで、僕はたくさんの人の繋がりを得ました。一緒にカラオケに行く友達はどんどん増えてきて、最近は10人を超えています。登山やランニング、ヨガをするときもいつも複数の友達と体験をシェアしています。

このNoteを書き始めた理由にも「人との繋がり」があります。僕のこの不器用な「言葉」が、どこかの誰かの「役に立っている」かもしれないという繋がり。ADHDの理解を深め、それに悩む人達に貢献できる未来との繋がり。これは僕自身にとっても、今よりももっと質の高いドーパミンへの置換になるはずです。「社会的ドーパミン」を得るという意識で行動してみてください。きっと良い未来につながるはずです。

今日から始めるべきこと。それは、「自分を満たすため」だけの行動から、「誰かを喜ばせるため」の行動へ、ほんの少しだけ舵を切ってみることです。

それは、大げさなことじゃなくていい。パートナーの話をいつもより、少し長く聞いてあげる。友人の、良いところを見つけて言葉にして伝えてあげる。趣味が同じ友達を誘って、一緒に趣味をする。そんな小さな幸せを与えることが、巡り巡って、あなたの脳に、最も健康的で、そして、最も持続可能な「社会的ドーパミン」を届けてくれるはずです。

僕らが本当に求めていたもの。それは、スマホの画面の中にある、刹那的な「興奮」ではなかった。それは、この現実の世界で、誰かと深く繋がり、「ありがとう」と言われる、その温かい「実感」だったのです。

 

【ADHDとドーパミン】シリーズの最初の記事はこちら

【ADHDとドーパミン】シリーズはこちら
①ADHDの脳の「支配者」
②短期的な快楽に飲み込まれる
③運動という名の「脳のお薬」
④「社会的ドーパミン」を得よう!
⑤ドーパミンと休息
⑥ドーパミンデトックス
⑦ドーパミン中毒と隠れた原因
⑧最終的なドーパミンとの付き合い方

【ADHD離婚からの再生】シリーズ
※過去のシリーズですがドーパミンに深く関係しています。
①ADHDの禁酒と禁煙
②禁酒後の新しい世界
③「動」と「静」で脳を整える
④運動は「最高の処方箋」
⑤習慣化できますか?
⑥「失敗だらけの過去」の意味

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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