凸凹ADHD

過集中

 

 

ADHDの過集中ブースト学習法【過集中②】

 

「また新しいことに手を出して…どうせすぐ飽きるんでしょ?」
そんな言葉を何度となく言われてきました。

はじめまして、「凸凹ADHD」のデコさんです。

もしあなたが、かつての僕のように「飽きっぽさ」や「興味の移り気」を、自分の短所だと感じているなら、ぜひこの記事を読んでみてください。

僕らのその特性は、見方を変えれば、他の誰にも真似できない「才能の原石」を見つけ出す、特殊なレーダーなのかもしれません。

そして、その原石を最強のスキルに磨き上げるための「研磨機」こそが、僕らに搭載された「過集中」というエンジンなのです。

今回は、僕が17年以上も仕事にしているWeb制作のスキルを、いかにしてゼロから身につけたのか。その物語を通して、ADHDの僕らが「好き」という感情を燃料に、爆発的なスピードで成長する秘密をお話しします。

魔法の呪文との出会い

僕がプログラミングという世界に足を踏み入れた時、それはまるで「魔法の呪文」のように見えました。

真っ黒な画面に、意味不明な英数字の羅列を打ち込む。すると、目の前のモニターに、自分の思った通りの世界が構築されていく。ボタンが生まれ、色がつき、文字が動く。

「面白い!」

その純粋な感動が、僕の脳内でなにかのスイッチを押しました。

気づけば、僕は食事も睡眠も忘れ、日が昇るのも気づかずにモニターにかじりついていました。

周りから見れば、それは異常な光景だったかもしれません。

しかし、僕の脳内では、好きなことに没頭することで大量のドーパミンが放出され、それがさらなる集中力を生み出すという「快感のループ」が巻き起こっていたのです。

「どうすればもっと効率的にできる?」

「この動き、もっと格好良くならないか?」

次から次へと湧き出る疑問と好奇心が、僕をさらに深い没頭へと誘いました。これは根性論ではありません。僕らの脳が、報酬(この場合は「楽しい!」という感情)に対して、極めて素直に反応する特性を持っているという、ただそれだけのことなのです。

ADHD流「過集中ブースト学習法」3つの鍵

この体験から僕が学んだ、ADHDの特性を活かしたスキル習得法は、非常にシンプルです。

鍵①:『心の声』に従う

全ての始まりは「なんだか面白そう」という、理屈抜きの好奇心です。「これを学ぶべきだ」という義務感では、僕らの過集中エンジンは決して始動しません。世間の評価や常識ではなく、あなたの心が「面白い!」と叫ぶもの。それが、あなたの才能が眠る場所です。

鍵②:『最初の小さな成功』を味わう

僕にとって、それは書いたコードが初めて画面に「Hello, World!」と表示された時の、あの小さな感動でした。あの瞬間がなければ、僕は次の一歩を踏み出せなかったかもしれません。

完璧な作品を目指す前に、まずはこの「できた!」という小さな成功体験を味わうことに全力を注いでください。それが、過集中エンジンをさらに加速させる、最高のガソリンになります。

鍵③:『邪魔のない環境』を作る

過集中は、非常にデリケートな状態です。電話の着信音、家族の声かけ、スマホの通知…そんな些細なことで、魔法は簡単に解けてしまいます。

本気で取り組みたいなら、物理的に邪魔の入らない「聖域(サンクチュアリ)」を確保してください。僕にとってそれは、深夜の自室でした。あなただけの聖域は、どこにありますか?

「飽きっぽい」のではなく、僕らは「本当に好きなもの」を探す旅をしているだけ。そして、一度「これだ!」という宝物を見つけた時、僕らの「過集中」は、その宝物を誰よりも速く、誰よりも輝くスキルへと磨き上げてくれるのです。

あなたの「面白い!」は何ですか?
その感情こそが、あなたの人生を変える、最強の才能の始まりです。

 

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