凸凹ADHD

 

多動はただの欠点なのでしょうか?
【もしかして、ADHD⑦】

 

周りのみんなが、もう疲れ果てているのに。 自分だけが、まだまだ、エネルギーに満ち溢れている。 二次会、三次会へと、仲間を誘ってしまう、あの有り余るほどの体力。

「どんだけ体力あるの?」 周りの人はそう言うかもしれません。 そして、あなた自身も、そんな自分の「パワフルさ」には何度も助けられてきたかもしれません。

しかし、その一方で。 こんな、不思議な「生きづらさ」に、悩まされてはいませんか?

会議のあの長い沈黙の時間。 休日の何もすることがない静かな午後。 多くの人が「休息」として楽しむはずの、その「何もしない時間」が、あなたにとっては、なぜか退屈に感じてしまう。

はじめまして、「凸凹ADHD」のデコさんです。 今日は、その素晴らしい「エネルギー」と「落ち着きのなさ」が、なぜ、同じ一つの「特徴」から生まれるのかについて、お話しします。

まず、何よりも先に、知っておいてほしいことがあります。 ADHDの人が、じっとしているのが苦手なのは、決して、「我慢ができない」からではありません。 それは、脳に搭載された「エンジン」が、多くの人とは、違う仕様になっているからです。

多くの人の脳が、必要のない時にはエンジンを切り、静かに省エネモードに入ることができる「ハイブリッドカー」だとすれば。 僕らADHDの脳は、常に、アイドリングを続けている扱いづらい「じゃじゃ馬」なのです。

ADHDの脳は、「何もしない」という状態を嫌います。 なぜなら、その状態では、脳を動かすための、最も重要なガソリンである「ドーパミン」が生成されないからです。 だから、脳は、自分自身を「覚醒」させるために、無意識のうちに、体に指令を送ります。

「体を動かせ!」
「何か、刺激を探せ!」と。

そわそわとした動きも、全ては脳が、自分自身のエンジンを止めないための「アイドリング」なのです。これがADHDの特徴の多動につながるものです。だからADHDの人は、静かな場所で浮いてしまうことがあります。 周りからは「落ち着きのない人だ」と誤解されてきたかもしれません。

もしこの話に少しでも心当たりがあるのなら。 あなたのその騒がしい「エンジン」=ADHDの特徴で言うところの多動は、ただの「欠点」ではないのかもしれません。 それは、停滞した空気を、一瞬で吹き飛ばし、周りの人々までも元気にするかけがえのないエネルギッシュな「個性」になりえます。
誰もが何を話せばいいか分からず、気まずい空気が流れる飲み会の席で、新しい話題を生み出し、その場の空気を変えるかもしれません。少しぐらい、落ち着きが無くったって良いじゃないですか。その有り余るエネルギーをあなたの素晴らしい個性として活かせるほうがきっとメリットが多いはずです。

今日は、仕事終わりから自転車に一時間乗って、皇居ランにいきます。皇居は2周、10キロ走る予定です。その後は、夕飯を食べ、銭湯とサウナで癒され、また自転車で帰ってきて一日が終了です。さぁ、今日もいっぱい活動しましょう~!

もしあなたもADHDの傾向があるのであれば、ADHDを学び、自分自信を理解し、自分自信のコントロールの仕方をマスターすることはあなたの人生にとって大きなプラスになるかもしれません。

【もしかして、ADHD】シリーズの最初の記事はこちら

【もしかして、ADHD】シリーズ
①何かに没頭してしまうことって無い?
②衝動性はただの欠点なのでしょうか?
③A→B→C→Dと進められなくない?
④めっちゃポジティブだねとか言われない?
⑤決まりきったルールが我慢ならなくない?
⑥デリカシーがないって言われない?
⑦多動はただの欠点なのでしょうか?

ADHDの学びをさらに深めるための記事がこちらです。
【凸凹ADHD】シリーズ
①あなたの「弱み」は、裏返せば「武器」になる。
②「先延ばし癖」という絶望が、最強の「集中力」に変わる瞬間
③なぜ僕らは「人の痛み」に、誰より敏感なのか
④「退屈な時間」に、1秒も耐えられない理由
⑤「時間」にルーズなのは、脳が「未来」を旅しているからかもしれない
⑥「三日坊主」という絶望が、「リーダーシップ」に変わる日
⑦なぜ僕らは「グループ会話」が苦手で、「1対1」が得意なのか
⑧なぜ僕らの部屋は片付かず、頭の中は新しいことで溢れているのか
⑨なぜ僕らは、絶望の数だけ「最強」になれるのか

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