
彼を「変える」のを諦めた日に全てが始まった
【ADHDパートナー⑥】
あなたはこれまで、ずっと、ADHDの彼を「助けよう」としてきた。
彼の忘れっぽさを、あなたが覚えてあげることで。
彼の計画性のなさを、あなたが、先回りすることで。
彼の感情の波を、あなたが、必死に、受け止めることで。
あなたは、彼にとっての最高の「マネージャー」であり、そして時には「母親」であろうと努力してきた。 その献身的な愛情の全ては いつか彼が「普通」になってくれること。 そして、二人が、穏やかで平和な時間を、過ごせるようになること。 ただそのささやかな希望のためだったはずです。
しかし、現実はどうでしょうか。
あなたが、頑張れば頑張るほど、彼はあなたに甘えていったのではないでしょうか。そしてあなたの心は、すり減り、疲れ果て、いつしかこう思うようになってしまったのです。
「私の人生は、一体、誰のものなんだろう」と。
はじめまして、「凸凹ADHD」のデコさんです。
今日は、この出口のないループから抜け出し、本当の意味で幸せになるためのお話をします。
あなたは、彼の「人生」の責任を背負うのをやめていい
あなたは、これまで、あなたと彼という二人の人生の「幸せ」の責任を、一人で背負おうとしてきたのかもしれません。
彼が病院に行って適切な処置を受けることができたら彼のADHDは直るんじゃないか。
ルールを作ってうまく時間をやりくりすれば、二人の時間をもっと取れるんじゃないか。
ちゃんと話合いをすることで今のすれ違いの状況はよくなるんじゃないか。
あなたが、これまで彼のために使ってきたエネルギーを考えてみてください。
その量は膨大です。
今日からはその膨大なエネルギーを、全てあなた自身のために使い始めるのです。
彼が、趣味に没頭している、あの長い週末。
彼の帰りを、ただ待つための「空白の時間」にするのを、やめてみてください。その時間は、神様があなたにくれた最高の「贈り物」なのです。
あなたが、本当に好きだった歌を歌う。あなたが、心の底から、楽しいと感じる絵を描く。あなたが、夢中になれる料理のレシピを探求する。そして、彼とは関係のない、あなたの友人と、心ゆくまでおしゃべりをする。
あなたがあなた自身の人生を、生き生きと楽しんでいる。その姿こそが、あなたが自分自身の人生のハンドルをしっかりと握っている何よりの証拠なのです。
これは、決して彼を見捨てるためのものではありません。
むしろ、これは彼があなたという存在の本当の価値に気づくための最高のチャンスなのです。
あなたが、ただそこにいるだけで楽しそうに輝いている。
その美しい姿を見た時、彼は初めて気づくかもしれません。
「ああ、僕は彼女の隣を自分の足で歩きたい」と。
そして、もし彼がそのことに気づかなかったとしても。 もう大丈夫。
あなたは、もう彼の気まぐれに振り回されることはありません。なぜなら、あなたの手の中には、もう、誰にも奪うことのできない、あなた自身の「幸せ」がしっかりとつかみ取っているのですから。
ADHDパートナーの方へ
①なぜ彼は、私の話を「聞いていない」のか。
②なぜ彼の「ごめん」は火に油を注ぐのか
③なぜ彼は、趣味に没頭すると私のことを忘れてしまうのか
④なぜ彼はあなたの「何気ない一言」でキレるのか。
⑤彼との関係に絶望しているあなたへ
⑥彼を「変える」のを諦めた日に全てが始まった
⑦「カサンドラ症候群」からあなたを救いたい