凸凹ADHD

 

僕が「弱み」より「強み」にフォーカスする理由
【ADHD離婚からの恋愛④】

 

 

何回かデートを重ね、お互いのことを少しずつ知り、明らかに「良い雰囲気」になってきた。 その心地よい空気の中で、ADHDを持つ人の頭の中では、一つの、非常に重要な「戦略会議」が始まるかと思います。

「さて、自分のADHDの特性をどう伝えるか」

自分の「凸凹」な特性について、いつか彼女に話す。これは、もう決定事項です。過去の失敗から、正直であることこそが、ADHDの自分が良い関係を作るための近道だとわかっているからです。

問題は、「いつ」「何を」「どのように」伝えれば、彼女を不安にさせることなく、自分という人間を、もっと深く、そして魅力的に知ってもらえるか、ということ。

はじめまして、「凸凹ADHD」のデコです。 今日のテーマは、恋愛において、最も繊細な一歩。自分の「凸凹」な部分を、相手の心を離さずに、魅力的に伝える方法についてのお話です。

??まずこれは「欠点の告白」ではなく、「長所のプレゼン」と捉えることが大事です。

過去の僕は、自分のADHDの特性を伝えることを、何か重々しい「カミングアウト」のように捉えていました。 「実は、僕、忘れっぽくて…」「実は、集中すると周りが見えなくて…」 これでは、まるで「こんな欠陥がある僕ですが、それでもいいですか?」と、相手に重い判断を委ねるようなものです。

しかし、恋愛の初期段階において、 僕らがすべきなのは、自分の「弱み」を正直に告白することではありません。 僕らがすべきなのは、自分の「強み」を魅力的にプレゼンテーションし、その「副作用」として、弱みをそっと添えるというやり方が良いのかなと思います。

?僕が自分の「長所」を、こうして伝えた日
3回目のデートの時でした。 カフェでお茶をしながら、お互いの週末の過ごし方について話していました。僕が最近ハマっていることを話している時でした。

「最近、英語の勉強も兼ねて、いろんな国の人たちが集まるカフェに行くのがすごく楽しくて。ロシアの人とか、イスラエルの人とか、普段出会えないような人と話して、全然違う文化や考え方に触れるのが、僕にとってはすごく興味深くて最高の刺激になるんだよね」

彼女は、僕の話を目を輝かせて聞いてくれました。「すごいね!すごくアクティブだし、面白そう!」と、素直に感心してくれました。それに対して、僕は、こう答えたのです。

「ありがとう!そうなんだ。新しいことや、知らない世界に飛び込むのが、昔から大好きなんだよね。これは僕に取って一つの長所だと思うし、自分の好きなところかな」

そして、僕は、こう付け加えました。

「ただ、逆を言うと、常に新しい刺激を求めているから、逆に、何もしないで一人で家で過ごすのが、すごく苦手なんだよね(笑)。だから、週末はいつも誰かと会ったり、どこかに出かけたりしたくなっちゃう」

彼女は、笑って言いました。 「なるほどね!だからいつも楽しそうな場所に詳しいんだね。じゃあ、次のデートも、私の知らない面白い場所に連れて行ってくれる?」

この伝え方のポイントは、「弱み」から入らないことです。 話が暗くなります。まずは強みから入り、相手が「すごいね!」と魅力を感じた「長所(新規追求性)」を肯定する。 そして、その魅力的な長所の「副作用」として、一見ネガティブに見える特性(多動性があり、落ち着きがない)をこちらも長所のように伝える。そして「次のデートへの誘い」というポジティブな形に繋げます。

こうすることで、相手は、あなたの特性を「欠点」としてではなく、「魅力的な才能の一部」として、ポジティブに受け入れてくれるのです。

恋愛の初期段階で、あなたの全てを理解してもらう必要はありません。まずは、相手に「この人、面白い!」「もっと知りたい!」と、好きになってもらうこと。それが、何よりも重要です。 まずは、あなたの最も輝かしい「長所」を、魅力的な一面として、見せてあげればいいのです。

二人の関係が深まっていけば、あなたの他の側面も、一つずつ、ゆっくりと、一緒に知っていく時間は、いくらでもあるのですから。

ADHD離婚からの恋愛シリーズ
①僕が「過去」と向き合うまで、次の恋は始まらなかった
②なぜ僕らはマッチングアプリでこそ輝けるのか
③初デートで「お洒落なレストラン」を予約するな
④僕が「弱み」より「強み」にフォーカスする理由
⑤その「衝動性」が、最高の「決断力」になる日
⑥僕の「忘れっぽさ」が、二人の関係を救う理由

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